コラム
元銀行員が解説する「銀行でNISAは損なのか?」
「NISAを銀行で利用すると手数料が高くて損しますか?」と聞かれることがあります。
結論として、銀行だから必ず損をするとは限りません。
近年は楽天証券やSBI証券などのネット証券を選ぶ方が増えていますが、状況によっては銀行を選ぶメリットもあります。
そこで、ネット証券と銀行でのNISAの違いを整理してみました。
ネット証券と銀行のNISAの主な違い
NISAの制度自体は当然どこでも同じです。NISA枠内で保有している投資信託などで得た利益に対して本来かかる20.315%の税金が非課税になります。
一方で、取り扱う投資信託の種類、手数料、サポート体制 には違いがあります。
1. 銀行では株式・ETFの取り扱いがない
NISAで利用できる商品は、口座を開設した金融機関が扱う投資信託・株式・ETF(上場投資信託)などです。
銀行は投資信託の販売が中心で、株式やETFは基本的に扱っていません。
そのため、NISA枠で株式やETFを使った運用を希望する場合、銀行は適していません。投資信託のみで運用するなら銀行でも問題ありません。
2. 商品ラインナップの幅
国内には約6,000本の投資信託があります。
ネット証券は幅広く取り扱う一方、銀行は商品を絞っていることが一般的です。
そのため、同種のファンドを信託報酬などのコスト面で比較しながら選びたい方にはネット証券のほうが選びやすい です。
銀行では、ある程度整理されたラインナップの中から選ぶ形になります。
3. 手数料が発生するケース
ネット証券でも銀行でも、NISA口座の利用自体に手数料はかかりません。また、信託報酬(運用管理費)については投資信託で引用する以上、どの金融機関でも発生する費用です。
しかし、銀行では投資信託を一括購入する際に購入時手数料がかかる商品が多いという特徴があります。
銀行では、NISAの成長投資枠かどうかに関係なく、2.2%〜3.3%の購入時手数料 が設定されている投資信託が多数あります。これが「銀行は手数料が高い」と言われる主な理由です。
ネット証券にも手数料がかかる商品は一部ありますが、ほとんどが無料です。
一方、つみたて投資枠では、どの金融機関でもノーロード(購入時手数料なし)の投資信託のみが対象 となっています。
そのため、銀行でつみたて投資枠のみを利用している方は、ネット証券と同様に実質的なコストは信託報酬(運用管理費)のみになります。
4. クレジットカードの使用可否
積立を設定する場合、銀行ではその銀行の口座振替が主流です。
一方、ネット証券では金融機関によってはクレジットカード積立が可能で、ポイント還元が得られることがあります。
5. セキュリティ面
ネット証券では、不正ログインやサイバー攻撃による口座乗っ取りが報じられたことがあります。
銀行でもインターネットバンキングの不正利用は起きており、現在は業界全体でセキュリティ強化が進んでいます。
二段階認証や生体認証などが導入され以前より安全性は向上していますが、
「ネット操作に不安がある」「対面で確認したい」 といった方は、銀行での利用もおすすめです。
銀行でNISAを開設するメリット
銀行の強みは 対面でのサポート にあります。
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- 開設手続きを窓口で案内してもらえる
- 自分の考え方に合った投資信託を提案してもらえる
- 定期的なフォローや、市場下落時の連絡がある
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一方、ネット証券では口座開設から商品選び、積立設定、売却判断まで自分で進める必要があります。
「ひとりで始めるのは心配」「操作や銘柄選びを手伝ってほしい」という方は、銀行のサポートが向いています。
前述の通り、銀行でもつみたて投資枠のみであれば購入時手数料がかからないため、費用面の差は大きくありません。
まとまった資金を運用する場合でも、相談できる環境に価値を感じる方にとっては、銀行を選ぶメリットがあります。
手数料に見合ったサポートを受けられる点は大きいでしょう。
まとめ
ネット証券は、自分で商品選択・運用管理をしたい方には、手数料やラインナップ面で優位 です。
一方で、口座開設や運用中のサポートを重視する場合は銀行に利点があります。
「銀行ではなくネット証券でないと損」という情報を見かけることもありますが、
大切なのは 手数料だけでなく、自分の運用方針・考え方に合う金融機関を選ぶことです。
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